【ネタバレ注意】ゴッズ・オウン・カントリー 劇中登場した動植物ついての考察

みなさまこんばんは!突然ですが、「ゴッズ・オウン・カントリー」めちゃくちゃ良いです!!!


2/2(土)公開『ゴッズ・オウン・カントリー』予告編

劇中いくつか挟まれた動植物のカットが何かの暗喩ではないかと気になって寝付けないので、素人ながら考察してみました。見当違いかもしれませんが、よろしくどうぞ〜!

追記:勢いに任せて投稿した後、植物について加筆するなど再編集しました。

⚠️本投稿はネタバレを含みます。素人の考察です。話半分でお読みください。


割れた卵を突くニワトリ、カゴ中で飼育されている鳥

飲んだくれたり男を漁ったり、仕事に熱が入っていないため家族からも認められていないジョニーの生活が描かれる冒頭に差し込まれたこのカット。ジョニーの置かれている状況を表しているように見えてつらい。


枝などに絡まった羊の毛

数回差し込まれていたこのカット、ほんと謎なんですが、「枝に引っかかっている」→「気になっている」「意識している」という風に思ったのですが、ゲオルゲの反発を食らいお互い意識し始める辺りからは挿入されていないので違う気も。流されるままに牧場で働くジョニーや季節労働者として故郷ルーマニアを離れ働いてきたゲオルゲだったりする?(流石に強引すぎる)


冬眠から目覚めたクワガタムシ

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ヨーロッパミヤマクワガタ By Bugman95 - Own work, CC 表示-継承 3.0, Link

そもそもイギリスにクワガタムシが生息していることに驚いたんですけど、考えてみれば北海道にもクワガタ生息しているんですよね。ゲオルゲをジプシー呼ばわりするジョニーが反撃を食らうシーンの直前です。冬眠から目覚め、動き出す。二人の関係にも変化が始まる〜!


スイセンムスカリの花

突然走り出したゲオルゲを追いかけるジョニー、たどり着いた崖から遠くに見える晴れ間を二人で眺める。山を下りる直前の印象的なシーン。

なぜ突然ゲオルゲが走り出したのかいまだに謎なんですけど(彼が好きな春の訪れを察知した?)、心を閉ざしていたジョニーがゲオルゲと関係を結んだことで変化した→花が咲いた!的なやつだと思ってます。

Narcissus poeticus 'Recurvus'06.jpg
By Meneerke bloem - Own work, CC BY-SA 3.0, Link

こっちがスイセンゲオルゲが食卓にも飾っていたやつ。イギリスでは春の訪れを告げる黄色のラッパ咲きのスイセンが一般的ですが、劇中登場したのはクチベニズイセン。

Muscari sp2.jpg
By KENPEI - KENPEI's photo, CC 表示-継承 3.0, Link

そんでもってこちらがムスカリスイセンと同じく春の花です。ムスク(麝香)が語源の通りめっちゃいい香りがします。大好き。「花言葉は、寛大なる愛、明るい未来、通じ合う心、失望、失意と、まるで正反対の意味がある。(Wikipedia)」とのこと。

花言葉も関係あったりするかなと一応調べてみました。スイセン花言葉は「自己愛」や「自惚れ」といったネガティブなものが有名ですが、黄色のラッパ咲は希望の象徴でもあるようです。クチベニズイセンの花言葉は「素敵な装い」「詩人の心」。んーよくわからん。


アカタテハの死骸

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ヨーロッパアカタテハ By Alvesgaspar - Own work, CC 表示-継承 3.0, Link

ゲオルゲが牧場を去った翌朝のカット。羽の裏側しか見えずちょっと自信がないのだけど、成虫で冬を越すアカタテハが本格的な春を目前に生き絶える…ゲオルゲを失ったジョニーの絶望にみえてとてもしんどい。冬眠から目覚めたクワガタムシとの対比でさらにしんどい。ゴッズ・オウン・カントリーの劇中登場した動植物カット全てに意味があるのでは?と考察を始めたきっかけです。


以上、監督は作品の舞台であるヨークシャーの出身ということで、もしかするとその土地の動植物のカットにも意味を込めて演出していたのでは?という思いつきからの考察でした!


そんなゴッズ・オウン・カウントリーですが、まだまだ全国各地の映画館で上映中!

なんと6/4にはBD&DVDが発売予定!よろしくお願いします!!!